9 本当にほしいもの
「あー、くそ恥かしい。帰るぞ」
「おう」
こいつが希望した花は買ったし
やることはないと言っちゃぁ無い。
このまま家に帰ってお食事っていうのもありだとは思う、けど。
欲しいものがこれだけってどうなんだろうか
いや、まぁ酒は飲みたいとか未成年としてあるまじきことを言われたけど
まぁあともうちょっとだし許してやらぁ、ってことで酒はある
でも「え?それだけ?」っていう何とも言えない悲しさ
もうちょっと欲張ってくれてもいいのに
「おいゾロ」
「あ?」
「本当に欲しいものねぇのかよ」
「だからその花でいいっつってんだろ」
「いや、さ。そうじゃなくて」
なんか俺にあんまり期待されてないように思える
せっかく恋人?になれたわけだしさ、年上ってのもあるしさ
「もう、」
「ん?なんだ?」
「欲しいものは手に入ったし、いらねぇ」
「はひ?」
え、なに、こいつ
本当に酒と花があればいいのー?
まじかよ
「ほ、ほら、なんかてめぇの我が儘聞いてやってもいいとか思ってるんだけど」
「我が儘?」
「い、一応俺らはさ、昨日からだけどこ、こ、こ…
「恋人だもんなぁ?でも今はそれだけで十分だ」
それだけ?
んじゃそれ
顔に出ていたらしくてゾロはうわ、変な顔と笑いながら
俺のでこを指で押してきた
うー、なんかこいつの方が少しだけ背が高いのを実感させられて
くそうざってぇ
「ずっと思ってたやつが彼女にできただけでいまおれは満足だ」
すごく瞳を見つめられながら言われた
金色のような奥深い瞳が真剣に見つめてくる
「お、おま…何…それ」
「そのまん、あだろうが、あ、照れてんのか?」
「照れてねー!!」
そんなこと言ったら俺もだし
お互い様じゃないか
う、ん?
あれ?
あ、あのやろ……
「つか俺は彼女じゃねー!!!!」
よし、よし
あと一つで終わりそうです
もう今回も次回もただただラブい二人です
山も落ちも何にもなさそうです
本当にすいません
でわ、明日か明後日に完結できるといいな
もうすぐですがよろしくです
20111222 景夜.
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