4 謎の包み
「ただいまー」
「おう」
「ぎょわ!?」
日曜日。
友人と遊びに行ったがつまらなくて帰ってきたら
誰もいなかった
ちょっとびっくりしたが
あいつは買い物に行ってるのだろうと思って待ってて
1時間経っても帰ってこないから
少し眠くなってきたところに帰ってきたらこの反応だ
「お、お前…なんでいんだよ」
「は?おれの家だろうが」
「い、いやそうじゃなくてな…」
いつもと違ってなんだかそわそわしてて
ちょっと可愛いかも、なんて思うのはすぐやめた。
「……あー、もう分かった。」
「んだよ」
「とにかく部屋もどれ、玄関までお迎えなんてビックるするじゃねぇか」
「別にいいだろうが」
雨に降られた日みたいに
荷物をすっぽり抱きかかえてなにやってんだ。
「うー…あー、くそ。なんなんだよてめぇ」
そういって真横にある二回に続く階段に
上ろうとするからちょっとびっくりした
いつもは買いだしてきたもんすぐに冷蔵庫に入れるのに。
「おい」
「なんだよ」
「買い出しに行ってきたんだろ?」
「そ、そうに決まってんだろ!!」
「冷蔵庫に入れないのか?」
「ど、どうでもいーだろうが!!」
そういうとバタバタ音を立てて部屋に入る…音がした
そしてすぐにまたドアの開閉音
バタバタバタ
さっきとほとんど同じ格好で降りてきて
冷蔵庫に直行していつもの通りに食べ物を入れる
「…おい、何睨んでんだよ」
「睨んでねぇ」
「睨んでんだろうが」
「睨んでねぇ」
「…お前、おかしいぞ」
いやいや、
さっきからのお前の行動の方が
挙動不審だし変だぞ
「腹減った」
「はぁ?」
「腹減った。そのまんまだ」
「今2時だぞ」
「昼食ってねぇ」
「お前友達と何してきたんだよ…」
馬鹿だな、なんてつぶやきながらも
エプロンの背中のひもを結んでくれてるし
…まぁ、作ってくれるんだろう
こいつはつくづくお人よしすぎるから
「どれくらいでできるんだ」
「急かすなよ、まぁ10分ぐらい?」
「そうか」
結構かからなさそうなので
寝るのもどうかと思いテレビをつける
普段からテレビというものを見ないから
何ともつまらない。
「…」
なんかさっきの行動怪しかったな
なんか隠し事でもあるんだろうか
…気になる
横目でやつを見ると
楽しそうに料理をしている
ちょっとくらいのぞいても大丈夫だよ、な。
おれが上京してから
お互いの部屋には入らないっていう暗黙の了解があるが
まぁ少しだけだしばれないだろう
普通に2階に行くふりをして階段を上りきって
初めて右側のドアを開く
「…きれいだな」
まや奴の性格が出ているというか。
ちゃんと掃除されていて
「ん、」
ドアの対角線上にある机の足元に初めて見る袋
あぁ、そういやさっき持ってた中で初めて目にする袋だな
…これを隠したかったのか?
気にならない、と言えばうそになるけど
入るのまではちょっと躊躇われる
一応約束のようなものだしな
「おーいゾロ!!昼できたぞー」
ちょっと悩んでたら
下から声がして
ま、いいかなんて思ったから
数秒後にはその袋のことなんて忘れた
続く
なんか1日おきの更新になっててすみません…
そろそろまたテストが近いんですよ
うわぁぁぁ。
でも11月いっぱいでゾロ誕の部屋は閉めたいので
11月中に10までいって無事完結するようにします、
今回のお題も「包み」でしたが
袋でも似たようなもんだよね!!
前回書いてる途中で
編み物してるサンジ君とか萌えーなんて思ったもんだら
包みは無理だ、ということになってしまったんでね…あはは
でわ、
明日か明後日!!
20111120 景夜.
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