1月11日 暖かいところに行きたい…
年も越してそろそろ頃合いだし男部屋だけでも片付
けるか、とか考えて掃除して出てきたこれ
「捨ててなかったんだ」
それは昨年のカレンダー。一昨年の終わりにナミさん
が買ってきた海のカレンダー。毎日見る海もちゃんと
した写真家の人が撮るとこんな感じなんだなーとか思い
ながら壁にかけたっけ。
「おー、懐かしいな」
イベント大好きな船長がいるせいか結構な量が書き込
まれている。クルーの誕生日、メリー号をいただいた日
とかそれぞれ皆がルフィに着いていくと決めた日とか。
そりゃあもうたくさん書き込んであってルフィなんかはこ
の日はこんな島についた、みたいなのも書き込んでい
て一行日記みたいだ。ナミさんの航海日誌には劣るけど
これもひとつのメリー号の日記だ。
「うわ、なんだこれ。読めねえし」
はっきりいって自分はあまりこのカレンダーのお世話に
はならなかった。半ば自分の城となっているラウンジに
かけてある割には特に曜日感覚はきちんと残っていた
しクルーの誕生日なんてもちろん覚えているし何よりも
"宴ー"って鳴る船長目覚まし時計がある。
でもなんとなく懐かしくてページをめくる。掃除の途中だ
けどまぁ少しだけ。一月、二月、三月…本当に騒がしい
海賊団だなぁって今更ながら改めて思う。でもルフィの
汚い一行日記で色々思い出される
「……………ん?」
なんだこれ。思わずページを戻して一月。それは昨年
の今日。なんか黄緑で星が書いてあって…それだけ。
なにも内容とか書かれていない、何があったっけ?
「あ、掃除中か?」
「うぎゃ」
いきなりした声に思わずビックリする。思わず夢中にな
ってみてたらクソ剣士が入ってきたことに全く気がつか
なかった。
「掃除っつーか…これ。昨年のカレンダー、出てきた」
「捨ててなかったのか」
「まぁ…それっぽい。」
「はー…」
うわ、興味なさそ。もしかしたらこいつ知ってるかな。俺
がわからない記念日があったなんてすごく申し訳ない
「おいマリモ、これ何の日か分かるか?」
「あ?……これか?」
「ん、何も書かれてねぇし。ナミさんやロビンちゃんの何
かだったらすげえ申し訳ねえだろ」
「………これ、お前が書いたんだろ」
「……………は」
え、なにそれなにそれ。まさかの自分関係だったりする
わけ?えー、何があったっけ?……うわ、思い出せねぇ
「お前、分かるか?」
「そりゃあ。」
なんかマリモはムスっとして不機嫌みたいな顔になって
る。なんでだなんでだ。
「何だよ、教えろよ」
「…………………てめぇと俺がデキた日だよ」
「……………」
…………………………………は、へ?デキた、デキた、
デキたってあのデキた?
「え、じゃあまさかの今日一周年な訳?俺ら」
「てめぇまじて覚えてねぇのかよ」
「いやもうさっぱり。」
「てめえはなんだか知らねえけどべろんべろんになってて
俺が告っててめぇはなんか泣いてべろんべろんなままカレ
ンダーに"記念日だぞー"って言いながら書いたぞ。皆が見
るから詳細は書けないからせめて目印だけ、とか言ってた」
すげえな、マリモの記憶力。全然思い出せないけどなんと
なくそんなことがあったような無いような。
「わりい、すっかり忘れてた」
「………………別に」
あぁ、マリモ拗ねちゃった。
「そういや、お前なんか俺に用あったのか?」
「…………」
「おい、すねんな」
「拗ねてねぇ」
するとなんかまりも腹巻きからなにかが登場。俺に差し出される
「俺は、覚えていたから。一周年。だから、てめえにやる」
う、なんかマリモもこんなことやるんかい。嬉しい期待はずれ
だけどなんか照れ臭い
「あ、お、おう。サンキュ…」
「おう」
「あ、開けていいか?」
「おう」
袋を開けるとピンクのエプロンが入っていた。うわ、なんか
すごく恥ずかしい、嬉しいけど
「本当に、ごめん」
「あ?」
「俺も、お前に、なにか、してやるから。」
楽しみに待ってろ、拗ねマリモ
END
本日最後の更新です、
あーつかれた。
個人的にはこういう感じも嫌いじゃないんです
ちょっとサンゾロっぽい…?
でも!!絶対!!ゾロサンです!!
よし、でわ。
20120119 景夜.
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