1月10日   雪遊びといえば

「雪だぞ!!サンジ!!」
あぁ、またこの時間がやって来たか。サンジは心の中
で舌打ちした。メリー号のガキっ子三人組は甲板に出
てもう騒いでいる。
「サンジもやろーぜー、あれー、」
少し外で遊んできたルフィの手は冷たくてその手で巻き
付かれると本当に堪える。絶賛末端冷え性なサンジは
これ以上は勘弁してほしかった。
あーもうなんでこんなガキなんだ。仮にも17だろうが、な
んとかしてくれ。
「つかあれってなんだ」
心の中ではなんとなく分かっているもののやっぱり時間
稼ぎは必要で。ルフィの体を剥がさず出来るだけスルー
でおやつの仕込みをする
「雪合戦に決まってんだろ!!」
あぁ、もうやっぱり。さてどうやって切り抜けようか。
「おいルフィ」
「ん?なんだ?」
「今俺が何してるかわかるか?」
「肉!!」
「いやいやいや、肉は動詞じゃねぇ。ついでにこれは小麦
粉だ。肉とは全く違う」
「あーふーん」
「つまりはおやつの準備中なんだ」
おやつ!?と聞いた瞬間目が輝いたルフィを見て心の中で
よっしゃ、と拳を握る。
「つまり、俺がこの場を今離れるとてめぇらはともかくナミさ
んやロビンちゃんのおやつが準備できねぇわけだ」
「それは大変だ!!」
「だろ?お前らが遊び終わった頃にはできるようにしとくか
らおら、とっとと出てけ」
「分かった!!」
楽しみにしてるからなー、と言いながらラウンジを出てった
燃費が悪いことこの上ない船長を見て作る量増やすか、
と考えシンクの下から小麦粉を出そうかと屈めたとき

ガチャ

「おいコック」
「酒はねぇぞ」
どうせそんな事だろうとクソ剣士の言葉を遮ってしっ
し、と手で返そうとする。
「さみぃ」
「は、」
思わず屈んだ体を起こしてきちんと姿をみると頭とか
肩に雪がついている。一番面白いのは鼻の頭についている雪。
「ちょ、ど、どうした?」
笑いを堪えようとするが堪えきれずに言葉が震えながらも聞くと
ゾロはムスッ、としながらも答えた
「ウソップとチョッパーが雪合戦やってて、当たった」
「いや、鼻のはそれとしてあ、頭とか絶対寝てただろ、あーおも
しれー」
どうせ雪が降ったのにも気がつかずに昼寝こいてたんだろう、
だったらこいつはどんだけあの雪の中寝てたんだろうか。
「おら、そこん席つけ」
「おう」
こいつが寒いなんていうのも珍しいな、なんて考えながらお湯を
沸かす。だってあれだろ?冬島についてもあのジジシャツ一枚
だったやつだぜ?あーおもしれ
ふ、と気がついたら後ろにゾロが立っていた
「席ついとけっつったろうが…あ、おらタオル。せめて雪ぐらい
拭いとけ」
ズボンからタオルハンカチを出して渡す、渡されて渋々と拭い
たやつをみるとなんか大型犬を飼ったみたいだ
「ん、」
「ちゃんと拭いたか?」
「あぁ」
するといきなり後ろから抱きつかれた、まぁどうせこんなことだ
ろうとは思っていたけど。それにしてもこいつはなんなんだ、寒
いと言う割には俺よりも体温がある。羨ましいやつめ
「お前、つめてえな」
「本来は俺の台詞なんだかてめぇがクソみたいに体温高いからな」
「なんでだ」
「あ?まぁ冷え性だし」
「ルフィ達に雪合戦しないかって言われた」
「え、あ?あぁ、俺も」
いきなり話題変えたり面倒くさいやつだな
「でも俺は雪といえばあれだ」
「なんだよ」
「雪だるま」
「あそ。どーでもいいや。おら、お茶入ったぞ」ん、と渡すと一気で
飲み干した
「あったけぇな」


雪なんかで冷えた体は何よりも人肌が一番じゃねぇの?


「それ、誘ってんのか」
「どうやったらそう捉えるんだよ」
「自然の摂理だろうが」
「んだそれ」


END





お久しぶりです…
あははは…
うわ短!!とか、無視してください

っていうかネタがなかったんです。
それに実際の日にもうやばいほど差をつけられ(笑)
ちゃんと更新しようと決めたんです!!

でわ、今日はまだ更新します


20120119 景夜. 






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